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ECで「売上はあるのに利益が残らない」3つの原因。GA4では見抜けない“薄利多売”の罠と是正策

作成者: パークフィールド|Jan 27, 2026 5:00:05 AM

「忙しいのに儲からない」という違和感

EC運営の現場で、こんなモヤモヤを抱えていませんか?

  • 「毎日の出荷作業は増えている」

  • 「前年比で売上目標も達成している」

  • 「それなのに、決算書を見ると利益がほとんど残っていない」

多くの事業者はこのとき、「もっと売上を伸ばせば、後から利益もついてくるはずだ」と考え、広告費を増やしたり、セールの頻度を上げたりします。 しかし、その努力こそが「利益が残らない原因」そのものであるケースが少なくありません。

結論から申し上げますと、あなたのショップの利益を食いつぶしているのは「売れていない商品」ではありません。「売れているけれど、実は儲かっていない商品」です。

原因1:粗利率が低い商品が「売れ筋」になっている

直感的には、「売れない商品(不良在庫)」が経営を圧迫していると思われがちです。 しかし、現金の流出という点でもっと深刻なのは、「ランキング上位の売れ筋商品」です。

分かりやすい例で比較してみましょう。

  • 商品A(売れ筋): 売上10万円、粗利率15% = 利益 1.5万円

  • 商品B(地味): 売上5万円、粗利率50% = 利益 2.5万円

ECサイトの売上ランキングでは、「商品A」が1位になります。 そのため、担当者は商品Aをさらに売ろうとして広告をかけたり、トップページの一等地に掲載したりします。 しかし、会社に現金を残しているのは、実は売上が半分の「商品B」なのです。

このように、売上規模だけで商品を評価してしまうと、「働けば働くほど、利益率の低い商品ばかりが売れていく」という構造が出来上がってしまいます。

原因2:GA4では「商品ごとの利益」が見えない

なぜ、このような単純な事実に気づけないのでしょうか? それは、「見ている指標(モノサシ)」がズレているからです。

多くの現場で使われている「Google アナリティクス 4(GA4)」は優秀なツールですが、あくまで「アクセス解析ツール」です。 標準の状態では、以下の「経営に必要な数字」が見えません。

【GA4で見えるもの】

  • アクセス数(PV)

  • 注文件数

  • 売上金額

【GA4で見えないもの】

  • 商品ごとの粗利額(いくら儲かったか?)

  • 実質利益(クーポン値引き後の本当の利益)

  • 在庫回転率(資金が寝ていないか?)

つまり、「売れたかどうか」は分かっても、「儲かったかどうか」は分からない状態で運営しているのが、多くのECサイトの実情なのです。

 

 

原因3:在庫回転率を無視している

3つ目の原因は、「在庫」というコストへの意識不足です。 在庫とは、会計上は資産ですが、経営上は「お金が商品の形をして眠っている状態」です。

  • 仕入れ値100万円の在庫が1年間売れない → その間、100万円は銀行にあれば使えたはずの「死に金」になります。

  • 倉庫保管料がかかる → 置いておくだけで、毎月利益を削り取っていきます。

「売上」だけを見ていると、この「眠っているお金」が見えなくなります。 **「在庫回転率(年間売上 ÷ 平均在庫)」**が高い商品こそが、資金繰りを良くし、健全な経営を支える商品なのです。

改善策:脱・売上至上主義。「4つの指標」で再評価する

この悪循環を断ち切るには、商品を評価する軸を「売上」から**「利益と在庫効率」**に変える必要があります。

具体的には、以下の4つのデータを商品単位で突き合わせることです。

  1. 商品別アクセス数(注目されているか?)

  2. 商品別CVR(定価でも買われる力があるか?)

  3. 商品別 粗利総額(会社に現金を残しているか?)

  4. 在庫回転率(資金を寝かせていないか?)

これらを統合して見ると、今まで見えなかった「真実」が浮かび上がってきます。

  • 隠れ赤字商品: 売上はNo.1だが、広告費と原価を引くと赤字の商品。 → 対策: 広告停止、値上げ。

  • 隠れスター商品: 売上は目立たないが、定価で確実に売れて利益率が高い商品。 → 対策: トップページへの露出強化、メルマガ掲載。

まとめ:EC運営を「感覚」から「根拠」へ

ECの利益を食いつぶしているのは、

  • 売れていない商品ではありません。

  • 集客不足でもありません。

「売上はあるが、利益を残さない商品」への過剰投資です。

「売上」という大きな主語ではなく、「商品ごとの利益」という解像度でデータを見ること。 これこそが、ECを「忙しいだけの場所」から「利益を生む場所」に変える唯一の方法です。

自社ECは「利益が出ている構造」になっていますか?

この記事で解説した
売上と利益がズレる原因
GA4では見えない“商品別の落とし穴”
を、自社データに当てはめて確認できるチェックシートをご用意しました。

✔ 商品別に「売れているけど儲かっていない」状態を洗い出せます
✔ 在庫・粗利・回転率を一気に整理できます